インドネシアでの身の危険を感じた瞬間
インドネシア人はみんな基本的には優しいが、今日初めて少し怖い思いをしたのでその話をしようと思う。
運転手ブチギレ 乗り合いタクシーでの恐怖体験
今日はビザの更新手続きのためにイミグレーションオフィスに行く日だ。
タクシーで行こうかとも思ったが、節約のためにアンコット(現地の乗り合いタクシーみたいなやつ)に乗ってオフィスに向かった。
この判断が後に恐怖体験につながってしまう。
乗客は僕を含めて5人だった。
いい天気で少し暑いなーと思っていると事件は突然起きた。
僕が乗っていたアンコットと、すぐ後ろを走っていたスクーターが接触してしまったのだ。
アンコットはバスとタクシーの中間のような乗り物で、ずっと決められたルートをぐるぐる回っていて、乗客は好きなところで乗って好きなところで降りられる。
その性質からか、運転手は道沿いに歩いていたり立っていたりする人を見つけると急に止まることがよくある。
そして急に止まったときに、後ろにいたスクーターが止まりきれずにアンコットの左後ろに当たってしまったというわけだ。
アンコット運転手は接触したことに気づいていなかった。
すかさずスクーターは運転席側に行ってドアを叩いた。
驚いた様子のアンコット運転手に、スクーター運転手は文句を言っている。
それに対してアンコット運転手も言い返して軽い口論になり、アンコット運転手は車を降りて道路上で言い合いが始まった。
この時点では言い合いこそしていたものの、お互いまだ理性を保っていた。
乗客はみな困惑した表情でそれを見ていた。
しばらくしてアンコット運転手は戻ってきて運転を再開したが、そのあとがひどかった。
お互いに言い合いしながら進路妨害したりクラクション鳴らしたり、やりたい放題。
朝の交通量が多い時間帯だったため、まわりの車にもかなり迷惑をかけていたがおかまいなし。
そしてしまいには、スクーター運転手が並走しながらアンコットを蹴りまくってきた。
アンコット運転手がそれに対して何か言うと、ここでスクーター運転手ブチギレ。
すごい剣幕で怒鳴り散らし、スクーターを降りてこちらに走ってこようとしていた。
スクーターの後ろにのっていた彼女らしき人が必死におさえてなかったら殴り合いのケンカになっていたかもしれない。
それを見たアンコット運転手は座席の下からタイヤ交換用のジャッキを取り出して臨戦態勢。
その後もなにかぶつぶつ文句言いながら運転していた。
身の危険を感じた乗客たちは次々に降りていき、僕も目的地にはまだまだ距離があったが運賃を渡して降りた。
久しぶりにあんなに怒っている人を見たからかなりこわかった。
以上が今回体験したことの概要。
次に来たアンコットに乗って無事にイミグレーションオフィスへは行けた。
まとめ
インドネシア、特にジャカルタは交通渋滞が世界でトップクラスにひどいうえに交通ルールもあってないようなものだから、軽い接触はしょっちゅう起きていそうだが、こんなに怒っている人は初めて見た。
安全に移動したいときはやはりブルーバードタクシーを使うのがいいと感じた。
アンコットはタクシーよりかなり安いが、ケンカに巻き込まれるのはこわい。
観光でアンコットを使うのはやめよう。