ヒップログ

留学について、旅行について、日常生活で感じたこと

留学して感じたこと 留学は必要か?

インドネシアに留学にきて3ヵ月以上が経ち、留学期間も残すところあと3週間弱となった。そこで今回初めて留学をしてみて感じたことを書く。

 

 

留学までの経緯

なぜ僕がインドネシアに留学することになったかを説明する。

僕は現在、理系大学院の修士1年で、学部時代と同じ大学の大学院にそのまま進学している。

そして僕と同じ研究室に所属していて、修士課程に進学する人は全員「トビタテ留学ジャパン」という文部科学省と民間企業が共同で支援している留学プロジェクトに応募しなさいと言われる。(教授のチェックがあるためほぼ強制的に応募)

研究室からは毎年2,3人がこのプロジェクトで留学している。

例によって僕もそれに応募し、運よく書類審査と面接審査を通過して留学することになった。

 

正直僕は本気で留学したいという思いは全くなく、割と適当に書類を書いて出した。

しかし書類審査に通過した頃からせっかくなら行ってみたいなと思うようになった。

 

また、このプロジェクトに採用されると返金不要の奨学金がもらえるのも僕にとってはかなり魅力的だった。

地域によって支給額は異なるが、僕は東南アジアのインドネシアに留学しているので毎月12万円が振り込まれる。

インドネシアは日本に比べて家賃や物価が安いので、12万円もらうと半分くらいは余る。

余った分も自分で自由に使って良いので、言ってみれば留学の資金をもらえるうえに毎月6万円のお小遣いをもらっているようなものだ。

 

何故留学先にインドネシアを選んだかというと、これは完全に僕の意志ではなく教授が決めたものである。

僕は学部4年のときにバイオマス燃料に関する研究をしていて、その関連でインドネシアに知り合いがいるからということで紹介していただいた。

修士課程に進学してからは研究テーマがかわったので、留学先でバイオマスの研究をするのは時間の無駄ではないかとも思ったが、おとなしく従ってインドネシアに来た。

 

留学前にビザを取ったり宿を探したり留学先の人と連絡をとったりと、かなりめんどくさかったがなんとか予定通りの日程で留学をスタートすることができた

 

留学生活

留学生活が始まって最初の2週間くらいは、家に帰りたいという思いしかなかった。

僕自身1人暮らしの経験がなく、初めての1人暮らしがインドネシアだったため、かなりストレスがたまった。

 

また、インドネシアは日本と比べるととにかくなんでも汚い。

食事中でもハエがブンブン飛んでいるし、街中にごみの山がたくさんあるし、ネズミもたくさんいるしで最悪な環境だった。

 

それに加えて、インドネシアに来るとほとんどの人が体験するという腹痛。

僕も来て1週間くらいで人生で1番ひどい腹痛に襲われ、38℃を超える熱が出て意識が飛びそうだった。

日本語対応している病院に行って薬を処方してもらい、2日くらいで体調は回復したが留学生活は最悪の幕開けだった。(人生で初めての点滴もこのときに体験した)

ちなみに、ここまでひどい腹痛はこの1回だけだったが、基本的に常時おなかの調子はよくない。

 

それでも1ヵ月くらいすると徐々に慣れてきて普通に生活できるようになってきた。

 

留学目的はバイオマスに関する研究をすることだったが、モチベーションが全くないため研究に没頭することはなく、与えられた最低限のタスクをこなし、あとは自分が読みたい本を読んだりしていた。

 

言語についてはほとんど覚えられなかった。

飲食店での注文や金額くらいは言えるようになったが、インドネシア語で何か言われても全くわからない。

これも僕自身のやる気の問題で、インドネシア語は世界で最も簡単な言語のひとつと言われているので、やる気がある人なら4ヵ月もいれば日常会話くらいはできるようになると思う。

 

留学してよかったこと

ここまで留学についてネガティブなことばかり書いてきたが、留学してよかったと思うこともある。

 

まず1つ目は、お金がたまったこと。

先ほども書いたが、返金不要の奨学金がもらえてなおかつ生活費も安いので4か月で30万円くらいたまった。

 

2つ目は、自分の時間が増えて好きなことに時間を使えたこと。

日本にいるときは研究室、バイト、友達と遊ぶといったようなことばかりしていてあまり自分の時間がなかった。

しかし、留学中は研究はしているものの、バイトはしなくていいし友達もいない(留学中に友達は1人もできなかった)ので、好きなことにとことん時間を使えた。

普段読まない本をたくさん読むことができた。

 

3つ目は、日本以外の文化を感じることができたこと。

日本で生活しているとわからないイスラム教の習慣や、インドネシアの国民性などを知ることができた。

いかに日本が住みやすいかをとても実感した。

 

まとめ

今回の僕の留学について、多くの人は留学した意味がないと思うだろう。

言語も身に付かず、研究についても何の成果もあげていないからそう思われるのも当然だと思う。

しかし僕にとっては意味のあるものになったと思う。

今まで知らなかったことを知ることができたし、自分と向き合う時間もたくさんとることができた。

ただ、インドネシアに留学しないとできないことをしてきたかと言われると、そんなことはないと思う。

 

留学してみたいなと考えている人は、本当にその留学が必要かを考えた方がいい。

曖昧な目的意識で留学にいくと、なにも成し遂げることができないまま帰国することになりかねない。

留学に行かなくてもたいていのことは勉強できるし、言語の習得もできる。

中途半端な気持ちで留学に行くのは時間とお金の無駄だ。