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インフルエンザの薬について

ここ最近の1週間で日本のインフルエンザ患者数が160万人をこえて,42の都道府県で警報レベルに達しているらしい。そこで,インフルエンザの治療には欠かせない薬について書いてみようと思う。

 

薬の種類

まず,インフルエンザの治療薬にはどんな種類があるのかまとめておく。

 

新薬ゾフルーザの特徴

今までは,インフルエンザというとタミフルというイメージが少なからずあったが,今シーズンはゾフルーザが急激にシェアを伸ばしているようだ。

 

というのも,タミフルが1日2回で5日間服用しなければならないのに比べて,ゾフルーザはなんと1回の服用で済むとのこと。(体重によっては複数回服用しなければならない場合もある)

 

加えて,ゾフルーザはタミフルに比べてウイルスを殺す力が100倍も強く,周囲への感染防止効果がある可能性も示唆されている。

 

しかし,そんなゾフルーザにもデメリットがある。

それは,耐性ウイルスが出現する頻度が高いということだ。

(※耐性ウイルスとは,抗インフルエンザ薬の効果が弱くなる可能性があるウイルスのこと)

臨床試験では,子供の23.3%,大人の9.7%に出現した。

 

耐性ウイルスが出現すると,症状が長引くだけではなく,耐性ウイルスが周囲へ感染してしまうことも考えられる。

ただ耐性ウイルスについては,薬への感受性が低下するという特徴以外は今の所わかっていないので,今後の研究で少しずつ明らかになってくるはずだ。

 

専門家の中には,ゾフルーザの服用を避けるように警告している人もいる。

 

抗インフルエンザ薬と異常行動の因果関係

つい最近も,中目黒駅で線路に転落して亡くなった女性からインフルエンザウイルスが検出されたり,インフルエンザで学校を休んでいた小学生の男の子が建物の3階から転落して怪我をしたりと,抗インフルエンザ薬と異常行動の因果関係は度々報道されている。

 

しかし,両者の間にはっきりとした因果関係は未だ認められていないということだ。

 

昨年1年間でインフルエンザ患者による異常行動は100件弱報告されている。

しかし,このうちの約20%は抗インフルエンザ薬を服用していないのだ。

 

よって,異常行動が抗インフルエンザ薬によって引き起こされたとは言えない。

 

ただし,全く影響がないとも言い切れないので,当該の薬を家族が服用した場合は常に様子がわかる状況にしておき,出来るだけ家の1階で療養するなどの注意が必要である。

 

まとめ 

インフルエンザにかかりたいと思っている人はひとりもいないと思うが,最新の注意を払っていてもかかってしまうことはある。

そんな時はとにかく早めに病院に行って自宅で療養すべきである。

 

その際に,医者から処方される薬はどのような効果があってどのような危険性(副作用など)があるのかをきちんと把握しておくことが大切だと思う。

 

そうすることで,そのあと起こりうる事態に事前に対処できたり,友人や家族に対処してもらったりできる可能性がある。

 

とは言ってもインフルエンザにかからない事が最優先なので,予防接種をしたうえで手洗いうがいを心がけ,健康にこの冬を乗り切れるようにしよう。